日々、すきなこと。

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初音ミクの曲紹介No.5 アルティメット/NoA

2017/01/21投稿曲(niconico

格ゲーをモチーフにしていて、詞がユニークです。

ミクのコーラスのへなちょこ具合が好きです。

間奏に入るところがかっこよくて、ラストまで突っ走ってる感じで良いです。

ただ、最後にネタを入れたのが残念ですね。

 

 

”I Love SyoooRyuuuKennn!”

 

 何もない原野を一人、ぼろ切れにその身を包まれた男が歩く。

男の名は、菊一文字大五郎。

過去に犯した罪によって投獄されていたが、死線を越えて脱獄した。

それから4千と幾日がたったある日、1人の若者が大五郎の前に立ちはだかった。

 

「菊一文字大五郎と見受ける」

 

若者から発せられる鋭い気を肌で感じた大五郎は、ぼろ切れをするりと脱ぎ捨てた。すると、その下から鍛え上げられた傷だらけの修羅の体が顔を出した。

 

「悪いことは言わん。今すぐどこかへ行ってしまえ」

 

原野の空から容赦なく照りつける日差しが大五郎の肉体を躍動させた。

若者がさらに気を発し、腰を落とした隙のない構えを見せた。

 

できる

 

大五郎は瞬時に若者の武の力量を見抜くと、地を抉るように腹の底から気を発した。

風のない原野に立つ若者の額から突如として汗が吹き出し、表情が強ばった。

幾刻かの時が流れ、若者が意を決して大五郎の懐に素早く飛び込んだ。大五郎は、それを半歩動くことでかわし、若者を地の果てまで投げ飛ばした。そのまま何事もなかったかの様に座り込み、座禅を組んだ。

原野には夜の風が吹き荒んでいたが、雲の切れ間から月の光がもれ、大五郎を優しく包み込んでいた。

どれ程の時が過ぎたであろうか。大五郎が深い瞑想から覚めると、地平線から光が溢れ出していた。

ずたぼろになり、狂気に染まった顔つきの若者がその光を背に受け猛然と近づいてきた。

大五郎はすくりと立ち上がり、若者に拳を向けた。

 

「あんたともう一度闘う為に3年修行したこの拳、受けてもらうぞ」

 

若者が咄嗟に5歩間合いを詰めて拳を突き出すと、大五郎もそれに合わせて拳を振るった。

互いの拳が重なり合うと、大気が震え、巨大な波動が大地を駆け巡った。

そして、その日、地球は割れた。